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わきがと多汗症の原因を知ろう!〜わきの汗は悪者?
汗には2種類あるんです!エクリン汗腺とアポクリン汗腺
人間の体の組織はそれぞれ理由があって存在しています。汗腺にも本来必要な機能があり、人が生きて行く上で重要な働きがあると言ってもよいでしょう。では何のために汗をかくのでしょう?それを理解するには、まず汗を分泌する腺組織に大きく二つの種類がある事を理解しましょう。二つの種類とはエクリン汗腺とアポクリン汗腺ですね。その他にアポエクリン汗腺と呼ばれるものが報告されていますが、これは本来エクリン汗腺で分泌部がアポクリン汗腺様に大きくなり表皮に直接開口しているタイプです。
多汗症の原因はエクリン汗腺の機能亢進
エクリン汗腺は人間の全身の皮膚にあり、体温調節や水分調節を行っています。つま り、暑いときには汗をかいて体温を下げ、また手のひらや足の裏では適度の湿り気を保って滑り止めの役割をしています。日常生活においても大変重要な機能と言えます。人間とサル以外の哺乳類では体にエクリン汗腺は無く、手のひらと足の裏だけにあります。エクリン汗腺は神経終末からでるアセチルコリンの作用で発汗を起こしています。この発汗作用がアンバランスで過剰に起こる場合を多汗症と呼びます。多汗症は顔・わき・手のひら・足の裏によく起こります。全身性の多汗症は甲状腺機能亢進症や副腎腫瘍、あるいは大脳皮質障害、自律神経障害、抗うつ剤など薬剤の副作用等の原因が考えられます。可能性がある方は内科、内分泌科、神経科、脳神経外科など適切な科を受診することをお勧めいたします。
多汗症チェックポイント
- わき・手のひらに過剰な汗!
- 汗じみが目立つ!
- そんなに暑く無くてもじっとり汗をかく
多汗症の治療
アセチルコリン放出抑制注射(ボトックス等)が有効
- 外用療法
- 塩化アルミニウム液やホルムアルデヒドなどを局所に塗ります。
- イオン導入
- 水道水をイオン導入すると水素イオン(H+)によりエクリン汗腺分泌部がダメージを受け、発汗を抑えます。
- 注射療法(ボトックス・BTXA・ニューロノックス等)
- これらは眼瞼けいれんやしわの治療に使われるボツリヌス毒(タイプA)でアセチルコリンが神経終末から出てくるのを抑え、発汗を劇的に改善します。精製したA型毒素を薄めて使用しますので全身への影響は無く、約90%の方で4〜5ヶ月以上の間、発汗を減少させる事が出来ます。
- リムーバー法
- 局所麻酔で日帰り手術として行います。約4ミリ程度の切開を2カ所に加えるだけで、わきの下全体の汗腺を除去する事が出来ます。従来の切開剪除法に比べ、傷が小さく治りが早いのが特徴です。傷跡の気なる女性や若い方におすすめの治療法です。なおリムーバー法ではアポクリン汗腺も同時に除去できるためわきの臭いも気になる方には最もおすすめと言えます。手術の詳細はこちらをご覧ください。
わきがの原因アポクリン汗腺と男性ホルモンの関係を解明しました!
アポクリン汗腺とわきが
人間ではアポクリン汗腺は乳輪・外陰部・肛門周囲・わき・外耳道・へそと限られた場所にのみ存在しています。他の哺乳類では体にもアポクリン汗腺がありますが、ゴリラやチンパンジーでは人と同じようにわきに密集してみられるのは、人類の祖先としての証しでしょうか。このアポクリン汗腺はエクリン汗腺と違い思春期に性ホルモンの作用で発達し、ごく少量の汗を毛穴を通して分泌します。この汗は本来無臭ですが、皮膚のバクテリアに分解されて強い臭いを発生します。症状には遺伝傾向が見られます。アポクリン汗腺が男性ホルモン依存性の組織である事は以前から知られていましたが、1990年にわきがの患者さんのアポクリン汗腺から直接、高濃度の男性ホルモンと受容体がある事をわれわれのグループが発見し、英文雑誌に報告しました。男性でも女性でも同程度の高い濃度で男性ホルモンが検出されますので、女性では副腎由来の弱い男性ホルモンがアポクリン汗腺の中で強い男性ホルモンに変換されているものと考えられます。
ところでわきの臭いはどんな目的で存在しているのでしょう。動物では異性をひきつける目的でアポクリン汗腺が機能し、いわゆるフェロモンとしても働いていることは有名です。人間でも本来はこのフェロモン様の作用が目的だったと考えるのが妥当でしょう。そしてわき毛はこの大切なアポクリン汗を長くその場所に止めるために発達したのではないでしょうか。現代人にとってはもはやフェロモンの匂いは時代遅れになってしまったのか、もう嗅覚の記憶から消えてしまったのか、残念ながら一般にはあまり歓迎されていないようですね。
わきがチェックポイント
- わきの汗のにおい
- シャツの黄ばみ
- やわらかい耳垢
- 家族にも症状がある
- 中学位から症状が強くなった
わきがの治療
- 外用剤
- 皮膚のバクテリアに対する抗菌剤の外用。抗生物質・銀製剤(Ag+)・消毒薬など
- リムーバー法
- 局所麻酔で日帰り手術として行います。約4ミリ程度の切開を2カ所に加えるだけで、わきの下全体の汗腺を除去する事が出来ます。従来の切開剪除法に比べ、傷が小さく治りが早いのが特徴です。傷跡の気なる女性や若い方におすすめの治療法です。なおリムーバー法ではエクリン汗腺も同時に除去できるためわきの多汗症も気になる方には最もおすすめと言えます。手術の詳細はこちらをご覧ください。
| Q.レーザーでわきがや多汗症の治療はできますか? | A.脱毛用レーザーを用いることで毛根がダメージを受ける際に、周囲にあるアポクリン汗腺やエクリン汗腺にもある程度のダメージが加わることが考えられます。それでもダメージは一時的で限定的、わきがや多汗症が完全に改善されるとは考えられません。 |
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| Q.リムーバー法を行うとついでに脱毛も可能ですか? | A.リムーバー法ではアポクリン汗腺とエクリン汗腺を除去する際に、わきの皮膚をかなり削っていますので、毛根の深い部分は強いダメージを受けています。しかし毛包(毛根)の再生能力はさらに表面に近いところにも存在することがわかっていますので、完全な脱毛効果を期待するのは無理でしょう。毛が細くなったり、毛の量が減少したりする程度をイメージしてください。完全な永久脱毛もできますという説明には理論的な無理があると考えられます。 |

